以前このコラムで「伝わる紹介状の書き方」を書いたところ、同業の先生から「逆はどうなの」と聞かれました。つまり、紹介を受けた側が前医に返す文書——返書の話です。たしかに紹介状の書き方はセミナーでも語られますが、返書はあまり語られません。今回はそちらを書きます。
返書が薄いと、前医は次から紹介しにくくなる
紹介した患者さんがその後どうなったのか、前医の先生は知りたがっています。診断は何だったのか、自分の見立ては合っていたのか、飼い主さんは納得しているのか。ここで返書が来ない、あるいは「精査の結果、リンパ腫でした。化学療法を開始しています」の二行だけだと、前医は蚊帳の外に置かれた気持ちになります。
紹介は病院同士の信頼でつながっています。返書は、その信頼への返礼です。丁寧な返書を受け取った先生は次も紹介しやすくなりますし、薄い返書が続けば、紹介先は静かに変わっていきます。
返書に入れる4点
構造は紹介状と対になります。
- 実施した検査と結果:前医で済んでいた検査は繰り返したのか、追加で何をしたのか。実測値つきで。
- 診断と根拠:確定したのか、暫定なのか。前医の見立てに触れるときは、合っていた部分をきちんと書きます。
- 治療方針と現在の状態:何を始めて、反応はどうか。薬剤は商品名と用量まで。
- 前医にお願いしたいこと:ここが一番大事です。「月1回の血液検査はそちらでお願いできますか」「急変時はまず貴院で診ていただき、ご連絡ください」。役割分担を具体的に書くと、飼い主さんが両院のあいだで迷子になりません。
飼い主さんの様子も一行添える
「ご家族は治療に前向きで、費用面のご心配も現時点ではありません」。この種の一行は医学情報ではありませんが、前医がその後の外来で飼い主さんと話すときの助けになります。診療情報だけでなく、人の情報も少しだけ返す。私自身、返書をもらう立場としても、この一行がある先生の文書は印象に残ります。
返書もまた、忙しさに押されて後回しになりやすい文書です。型を決めてドラフトを自動化し、最後の「お願いしたいこと」と飼い主さんの様子だけ自分の言葉で書く。そういう分担にすると、返書を出しそびれること自体がなくなります。
VRA:返書・報告書のドラフトも数分でできます
当社の Vet Record AI(VRA) は、検査画像やメモから紹介状・検査結果報告書・診療記録のドラフトを自動作成します。返書も「実施した検査・診断・治療・お願いしたいフォロー」を型として押さえたドラフトを作り、先生は確認と一言の追記だけ。無料プラン(月5症例まで)があります。
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